2003年6月、ロシア製ロケット『ROCKOT』打ち上げに伴い、2機の日本製超小型人工衛星が宇宙へと飛び立った。東京大学の (サイ・フォー)と東京工業大学のCUTE である。両機は現在も地球周回軌道上を順調に飛行しており、日々宇宙の様々な情報を地球へと送信し続けている。
それから4年。今秋、東工大は新たな超小型衛星を宇宙へと打ち上げる。Cute-1.7 + APD と名づけられた今回の人工衛星に託されたミッションとは? プロジェクトを指導する松永三郎准教授にお話をうかがった。
CubeSatプロジェクトとは
1999年、ハワイで開催された日米間の大学宇宙システム・シンポジウム(USSS)にて、スタンフォード大学のボブ・トイッグス教授は、超小型の人工衛星開発プロジェクトを提案した。1辺10、重さ1 程度の小さな人工衛星「CubeSat」を、アメリカやロシアなどから発射されるロケットに便乗させて宇宙へ打ち上げようというのが、このプロジェクトだ。資金力やロケット打ち上げ機会に恵まれない大学の研究室からは、大きな反響をもって迎えられた。
実際これまでに、カナダやドイツ、デンマークなどさまざまな国の大学研究室が同プロジェクトのもと個性溢れるCubeSatを打ち上げてきたが、中でも一番の成功を収めているのは、日本の東京大学と東京工業大学だという。東大は2003年にXI-IVを、続く2005年にはXI-Vを打ち上げ、この二つは現在も周回軌道上を飛行している。一方の東京工業大学も、2003年にCUTE I 、2006年にはCute-1.7 + APDの打ち上げに成功しており、今年2007年の秋には、3機目となるCute-1.7 + APD をインド製ロケット「PSLV C9」に搭載して打ち上げる予定だ。