研究を続ける中で感じる「女性であることの強み」はありますか?
「“女性”で“理系”だから、仕事を続けにくい」ということは決してありません。文系でも仕事に対する責任は変わりませんし。ただ、“結婚”とか“出産”といった人生の転機で、仕事をどうするのか考えないといけない場合が、女性の方が多いですよね。そういう意味で、続けにくいというのはあるかもしれませんね。でも、それは女性が宿命として背負う部分だと思います。
女性の強みは、「複数のことをバランスよく進められる」という能力ではないでしょうか。一般的な考え方ですけど、男性は1つのことに集中しがちであるのに比べて、女性は色々なことに目を配れますよね。仕事と家庭のバランスだけではなくて、例えば、複数のさまざまな研究テーマを一人で抱えていてもバランスよく進められるとか。ほかのいろんな部署と連携して仕事を進めたり、対外的にも多方面に上手に交渉して物事を順調に進められたり、そういう能力が仕事をする上での強みになるのではないかと私自身は思います。
なぜ、理系で研究職という仕事を選択されたのですか?
“ポマト“ってご存知ですか?“ポテト”と“トマト”が一緒になった植物で、地面の下にじゃがいもがなって、上にトマトがなるんです。大学生のときに、そういう植物が細胞融合でできたという記事を読みまして、「こういう面白いものを作ってみたいな」と思ったのがきっかけでした。もともと食物に興味があり、食物というと植物がメインだから、それで大学でもそういう研究室に進んで。
文系・理系どちらも好きだったんですけど、理系に進んでも“言葉”は使いますよね。歴史とか、過去を遡るよりも、私は未来を創るような仕事に興味があったんです。そうすると理系になるのかな、と。
これから社会に出る理系の女子学生に向けてメッセージを
あまり将来を固く計画しないことですかね。幸運なことに、私は大学で学んできたことをそのまま活かせましたけど、そういうケースばかりではありませんから。何歳までに結婚して、出産して、どういう風に仕事を続けて……ってガチガチに決めてしまう必要はないと思います。その場その場で、環境や状況に適応していくことも大切だし、色々な企業を受けてみて、可能性を拡げてみるものよいのではないでしょうか。
| プロフィール |
|
水谷 正子(みずたに まさこ)
サントリー株式会社
先進コア技術研究所 主任研究員
農学博士
京都大学農学部農芸化学科卒 |