
アクセンチュアのコンサルタントは、「アナリスト」から始まり、「コンサルタント」、「マネジャー」、「シニア・マネジャー」、「シニア・エグゼクティブ」と順にポジションを進めていく仕組みになっている。各ポジションを2~5年ずつ経験していくのが通常のアクセンチュアでのキャリアパスだが、程氏はわずか26才でマネジャーに抜擢された。
「偶然に直属の上司が休職することになった事情もあり、ほかの人よりも速くマネジャーになりました。アクセンチュアでは、顧客企業の担当者はアクセンチュアの担当者の担当者よりもひとまわり以上年上になることも多いです。年上の顧客企業の担当者に話を聞いてもらうため、いろいろと工夫が必要でした」
程氏はマネジャーになってほどなく、ある金融機関の担当になった。もちろん、顧客企業の担当者は、日本の銀行業務について熟知している。そこで程氏は、当時はまだあまり知られていなかった金融工学の話をすることで顧客の信頼を勝ち得るきっかけを掴んだのだ。
経営コンサルティングでは、顧客企業の経営状態や組織などを分析して、改善策を提案する。つまり、まずは顧客企業の担当者に、コンサルタントの話を興味を持って聞いてもらわなければならないのだ。
当然のことながら、担当者はその分野のプロフェッショナルである。コンサルタントといえども、キャリア(経験)を比較されれば太刀打ちすることはできない。程氏は、そんなときこそ「プラスアルファ」が必要だという。
「日本のビジネスパーソンには休みが多いので、年間250日働くと考えても40年で1万日にしかなりません。1円と1万円を想像してみてください。私には、1万日が決して長い時間には感じられません。ですから、3年ごとに自分自身をチェックして、自分のキャリアを見直す必要があると考えています」
程氏は3つのポイントをチェックしているという。1つめは、自分が会社に貢献できているか。2つ目は、次のチャレンジや次のステージが見えるか。そして3つ目が、自分自身の市場価値がその3年間で上昇したかどうか。どれかに問題があれば、現在のキャリアパスを見直す必要があるのだ。
さらに、どのような職業でも、最低3年は続けてみるべきだとよく言われるが、程氏は、一人前になるには3年では不足だと指摘する。3年で分かるのは、仕事のおおよその全体像と、自分に何が不足しているかだけに過ぎないからだ。