
――ストラクチャード・ファイナンスとは、どんなお仕事ですか?
ストラクチャード・ファイナンス部では金銭債権、不動産、そして排出権取引などの新規商品と主に3つの分野で資産の証券化業務を行っています。ストラクチャード・ファイナンスとは、SPC(特別目的会社)などを活用し、住宅ローンといった金銭債権やオフィスビルといった不動産などの資産を裏付けとした証券を発行し、機関投資家などから資金を調達する手法です。例えば、銀行の住宅ローン。銀行が住宅ローン債権をそのまま保有すれば、返済が滞るリスクや債務不履行となるリスクが残りますが、証券化することにより当該ローン債権の貸し倒れリスクを軽減することができるなどの効果があります。
ソフトバンクが、ボーダフォン買収後に携帯電話事業を証券化して1.4兆円を超える資金を調達した手法もストラクチャード・ファイナンスに該当します。その他の例としては、生命保険会社の基金の流動化があります。生命保険会社には、相互会社という会社形態がありますが、相互会社は株式会社と異なり、株式を発行することによる資金調達はできません。そこで、証券化の手法を活用することで資金調達の多様化を図っています。変わった裏付資産としては、映画やアニメ、ワイン、高速道路や知的財産権なども証券化され話題になっていますよね。
私はその中で、不動産の証券化を行う不動産ファイナンス課で働いています。証券化では、対象となる裏付資産が生み出すキャッシュフローが安定しているかどうかが最大の焦点です。したがって、安定的な収入が得られやすいオフィスビルなどの不動産は、証券化に適している分野と言えます。
――具体的な業務はどうなりますか?
業務の流れとしては、まずは裏付資産となる不動産を保有する企業に提案を行います。当社の提案が採用されることが決まると、対象不動産のデューデリジェンス等を行い、案件の当事者となる銀行や信託銀行、弁護士、会計士などを選定します。次に、対象の資産を所有するためのSPCを設立し、SPCに対象不動産を譲渡します。SPCは不動産を裏付けとした証券を発行し、当社が投資家へ販売を行います。その際に、実際に投資家を往訪し、商品説明をするところまで担当しています。
証券化業務は、非常に専門性が求められる仕事です。新人で入ってひと通り業務がこなせるようになるまで数年はかかるでしょう。経験が重視される業務ですので、新人は積極的に案件に参加してもらい、提案書やキャッシュフローの作成から、契約書作業など様々な業務に携われます。実務をOJTで学んでいきますから、知識の吸収は早いと思います。
独り立ちするまでに時間はかかりますが、経験さえ積めば自分で複数案件を回せるようになり、金額が大きな案件も任せてもらえるようになるでしょう。幾つもの企業がかかわる案件の中で、当社は関係者を取りまとめる調整役、いわゆるアレンジャーという立場です。案件をまとめて、関係者から評価されたときには、非常にやりがいを感じますね。
――スムーズに業務に入っていくためには、学生時代にどんな準備をしておけばよいでしょうか。
専門性が高く、経験が重視される業務ですので、学生時代に学んだことが役に立つことはそう多くなく、入社してから短期間の経験で学生時代の知識量を超えてしまうようなことはよくあります。金融や法律、会計の知識も必要ですが、入社してから学べば済むことです。ですから、一朝一夕に習得できない経済知識や一般常識、コミュニケーション能力といった社会人としての土台となる部分を鍛えておいてほしいですね。
金融は情報や数字を駆使する業種です。元々、文系よりも理系のバックグラウンドを持った人や何かを“究める”性格の理系の人の方が向いていると思います。足りないと感じるのは、日経新聞を毎日読むとか、日頃から経済情報を収集しようとする習慣ですかね。金融業界に入って職場で業務に携わるようになると、本当に専門分野に特化してしまいますから、今のうちに幅広い情報を仕入れる習慣を身に付けておくといいですよ。
1日のスケジュール |
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| 08:30 | 出社 新聞に目を通しメールをチェック その後、朝会でその日のスケジュールを確認 |
| 09:00 | テレカンファレンスに備え、資料準備及び資料レビュー |
| 10:00 | 会議室にてお客様とテレカンファレンス |
| 11:00 | テレカンファレンスを踏まえ、チーム内ミーティング |
| 11:30 | 昼食 |
| 12:30 | 進行中の案件作業(ドキュメンテーション、シミュレーション分析等) |
| 16:00 | お客様の会社で関係者の定例ミーティング |
| 18:00 | 帰社後は再び案件作業 |
| 20:00 | 帰宅 |